Google口コミを増やす仕組みと値付けの設計
広告やSNSに手をつける前に、Googleマップの口コミ件数を増やしたほうが早い場面があります。理由は単純で、お店を探している人の多くが、最後にそこを見て決めているからです。そして口コミは「書いてください」と頼み込むより、値付けに割引を織り込んで仕組みにしたほうが続きます。
口コミの件数が少ないと、広告費は手前で止まる
広告で興味を持った人も、知人からすすめられた人も、最終確認としてGoogleマップを開きます。そこで件数が薄いと、上流にいくら費用を投じても、判断はその手前で止まる。
受け皿を先に用意してから人を流す。要は順番の問題です。
この点についての私の考えは、はっきりしています。
「Googleの口コミ数を増やすっていうのはやっぱり今一番結構効果ある施策だとは思います」
優先順位をつけるなら「フォアマストでやったほうがいい」と伝えています。新規の人に届ける工夫より前に、届いた人が最後に確認する場所を整えるほうが、費用の効き方は素直です。
星4.9が15件、という状態をどう見るか
以前、あるお店のページを見ていて、思わず声が出ました。Googleマップの口コミが15件、平均は星4.9。
ほぼ満点です。来店した人は満足して帰っている、ということ。作り直すべき中身はありません。不足しているのは件数だけです。
とはいえ15件は、見る側からすると「これで決めていいのか」と迷う量でもあります。評価の高さは伝わっても、母数として薄い。惜しい、というのはそういう意味です。
裏を返せば、ここは伸ばしやすい場所でもあります。サービスを作り変える必要がなく、数を足せばいい。
「書いてください」と頼まず、値付けに割引を織り込む
とはいえ、口コミの依頼は言い出しにくい作業です。切り出す勇気もいるし、伝えても実際に書いてくれる人は多くありません。
そこで私がよく勧めているのが、価格の決め方の側に組み込んでしまうやり方です。
定価が5万円の商材なら、提示価格を5万5千円から6万円に設定しておきます。そのうえで「口コミ書いてくれたら割引します」と案内し、定価まで戻す。
起きていることは、書いてくれた人に本来の定価で売る、それだけ。利益を削っているわけではありません。それでも、切り出す側の心理的な重さも、言われた側の受け止め方も、はっきり変わります。
毎回お願いするのではなく、価格の設計に埋め込んでおく。都度の勇気がいらなくなるぶん、単純に長続きします。
月2〜3件でも、年間30件は積み上がる
この設計で増える速度は、決して速くありません。
私の感覚だと、「月2件3件とかで上がってくる、年間で30件とかはやっぱ増えてくる」くらいです。
派手さはありません。それでも、15件しかない店に年間30件が足されれば、ページの印象は別物になります。しかも一度組み込んでしまえば、翌年も翌々年も同じ調子で増え続ける。
出稿をやめれば広告の効果はその日で消えますが、書かれた口コミは消えません。同じ金額を使うなら、残るほうに置いておきたいところです。
口コミの仕組みを作る前のチェックリスト
- 出し値と定価の差額を、割引として説明できる形になっているか
- 依頼するタイミングが、接客の流れの中に組み込まれているか
- お願いの言葉を、毎回同じ形で言えるようにしてあるか
- 月に何件という目安を、自分の中で決めているか
- 増えた件数を月ごとに記録し、翌年も同じ設計を続けられるか
強い言葉は、接客をしている最中に出ている
ここからは、口コミや記事に使う素材をどこから取るかの話です。
利用者の声を集めるとなると、多くの場合は後日あらためて時間をもらい、話を聞く形になります。私は、この形をあまり信用していません。
「後々からインタビューしてみたいな感じだとリアリティないというか」
記憶をたどって話してもらうと、言葉がきれいに整ってしまう。読みやすくはなりますが、熱が抜けます。
強いのはそちらではなく、「その接客中に話してることが一番力あることを言ってると思う」ほうです。何かに引っかかっている瞬間、決断した直後。その場で口から出た言葉には、あとから作り直せない強さがあります。
そこで提案しているのが、録音デバイスを使って一人ずつログを残すことです。接客の場面を録っておき、文字に起こし、そこから記事の形にする。この流れを一周させて、繰り返す。
ゼロから話題を考える必要はありません。毎日勝手に生まれているものを、捨てずに拾うだけです。
「それが多分すごい資産になると思うんですよね」
使えば消える広告費と違って、蓄えた言葉は手元に残り続けます。
まとめ
- 広告に費用をかける前に、Googleマップの口コミ件数を増やす
- 依頼は頼み込まず、出し値と定価の差を口コミ割引として設計する
- 接客中に出た言葉を録って残す。広告と違って、あとから使い回せる
D-thermo株式会社では、中小企業や店舗の販促を、口コミの設計から広告物の制作まで一続きで考えています。何から手をつけるかの順番でつまずいている場合は、そこの整理からご相談いただくことが多いです。