SNS投稿が続かない原因の切り分けと運用設計
SNS投稿が続かない原因は、ほとんどの場合、意志の弱さではありません。最初に決めた頻度と作業の組み方が、忙しい週を想定できていないだけです。
出だしの数本は勢いで出せます。そこから間隔が空き、「今週も撮れなかったな」が重なって一ヶ月止まる。本人にサボっている自覚がないのに止まるなら、見るべきなのは本人ではなく仕組みのほうです。ここでは、止まる要因を3つに分けて考えます。
SNS投稿が続かない原因は、意志ではなく設計にある
長く更新できている人が、人一倍我慢強いわけではありません。止まらない形にしてあるだけです。
言い換えると、根性で解決しようとしている限り、同じ場所で何度でもつまずきます。まずは自分の運用のどこに止まる要因が仕込まれているのかを見つけたほうが早い。
原因1:撮影しないと進まない設計になっている
もっとも多いのがこれです。打ち合わせでも、この点は強めに伝えました。
「毎日何かやる中で絶対撮れる、絶対撮影できるみたいな、習慣としてできるようなもので、その形で行った方が長続きする」
反対に、危ないのは次のような組み方です。
「インスタだけとかってやっちゃうと、撮影しなきゃ進まないし、できなかったら止まっちゃう」
投稿の前提に撮影という追加作業が置かれていると、予定が詰まった週で一発で止まります。しかも一度止まると、再開の腰が重い。
対処法は単純で、通常業務の中で勝手に撮れるものを素材に据えることです。発信のための時間を新しく確保するのではなく、すでに動いている時間に発信を重ねます。
原因2:自分で見たいと思えない内容になっている
サンプル動画を納品した案件で、発注者から返ってきたのがこの一言でした。
「誰か見たいかなと思った時に、見たいとは思えないかなって思ってて」
こたえる指摘でしたが、的を射ていました。私も言い訳せずに応じました。「正直内容はあまり濃いめではなかったんで、結構見せ方というか加工というか構成しっかりしなきゃな」と。
公開すること自体がゴールになると、この確認は抜け落ちます。今週もアップできた、という達成感で終わってしまう。しかし見る側が判断しているのは、更新の有無ではなく、見たいと感じるかどうかだけです。
自分の手でつくったものを、自分が時間を割いて見たいと思えるか。ここを通過していない投稿は、本数を増やしても届きません。
原因3:「続きます」で終わっている
この案件では、検討段階にあった続きもの形式を取りやめました。判断の理由はこうです。
「一投稿でやっぱり続くってなると、絶対保存とかしたいって思わないかなと思ってて」
連載形式は、制作側から見れば効率的です。ネタ一本が数回分に化けます。ところが受け取る側には、途中で切れる投稿を手元に残しておく理由がありません。
そこで方針を決めました。「一投稿一投稿、思いを込めた感じの方がいい」。
保存は気分の話ではありません。「保存してもらうと、インスタとかのアルゴリズム的にはめちゃめちゃいいんですよ」。一本で話が閉じているかどうかが、そのまま到達のしかたに返ってきます。
続く運用になっているかのチェックリスト
いまの運用が止まりやすい形かどうか、次の項目で確認できます。
- 投稿するために、撮影という追加作業が毎回発生していないか
- 素材になる場面が、通常業務の中に含まれているか
- 直近の投稿を、自分がもう一度見たいと思えるか
- 一本の投稿が、それだけで完結しているか
- 決めた頻度が、いちばん忙しかった週でも回る量になっているか
走り出す前に立ち止まる数日は、遅れではない
早く始めたい、けれど勢いだけで始めるのも怖い。その両方を率直に話してくれた方がいました。
「早くしたい思いはあったんですけど、なんとなく始めてしまうと、そこがちょっとなあなあになってきて、自分が思いを持ってできなくなっちゃうのも嫌だな」
この警戒心は健全だと思います。とりあえず出す運用を重ねるうち、当初の目的が薄れていく。そうなると、更新は途切れないのに中身のほうが先に止まります。
もちろん、勢いで始めるのが正解の局面もあります。ただ、自分の熱量を保ったまま走れる形かどうかだけは、着手前に一度検討しておく。そこへ使った数日は、振り返ったときに損失にはなりません。
投稿頻度は、余裕のない週を基準に決める
この案件は、最終的に週1本のリール投稿に決まりました。毎日でも隔週でもなく、週に1本です。
これは「頑張れば毎日いけるかも」という見立てを採らなかった、という意味でもあります。現場で見ている限り、更新が途切れる理由の大半は気持ちの問題ではなく、開始時に決めた本数と作業の組み方にあります。余裕のある週を基準に設計すると、どこかで必ず破綻します。
まとめ
- 投稿が続かない主因は意志ではなく、撮影を前提にした設計と、過大な頻度設定にある
- 一本で完結する投稿は保存されやすく、それが届き方にそのまま反映される
- 頻度は、こなせる量ではなく、余裕のない週でも回る量で決める
D-thermo株式会社は、販促物の制作からSNSの運用設計までを手がけています。何度も止まってしまう、どのくらいの頻度に決めればいいか判断がつかない、といったご相談も受けています。