SNSが伸びない原因は見た目と中身の優先順位
クオリティを上げているのにSNSが伸びない。その原因は、たいてい見た目のほうから決めていることにあります。
フォントと色味を揃え、良さそうなアカウントを何十件も見て回る。そうしているうちに一週間が過ぎ、公開できたものはまだゼロ。動いているつもりで進んでいない状態です。順番を入れ替えるだけで、この足踏みは解消します。
SNSが伸びない原因は、世界観づくりから始めていること
立ち上げ前のアカウントについて世界観の相談を受けたとき、私が伝えたのはこういう内容でした。
「逆に言うと、オシャレさあんまりいらなくてもいい」
おそらく求められていた答えとは反対だったはずです。それでも本心でそう考えていて、「動画のクオリティというか、そこあんまり気にせずに、普段話してること、伝えてること、それがやっぱり伝わるのが一番だと思う」のです。
デザインはあとから何度でも直せます。取り返しがつきにくいのは、何を伝えるかが定まらないまま積み上げてしまった投稿数のほうです。
参考アカウントには副作用もあります。完成度の高いものを手本に置くと、そこへ自分を合わせにいってしまい、公開できる基準だけが吊り上がる。結果として手が止まります。
クオリティより先に決めるのは「何を伝えるか」
最初の作業は、色やフォントの統一ではありません。伝えたい中身を、いったん加工せずに世へ出してみることです。
届くかどうかは、出してみるまで分かりません。反応が返ってきて初めて、どの言い方が刺さり、どれが素通りされるかが見える。装飾に時間を使うのは、その確認が済んでからで間に合います。
きれいにすること自体が目的にすり替わった瞬間、投稿は整っているだけで記憶に残らなくなります。逆に、言いたいことがはっきりしていれば、多少画角が傾いていても、編集が簡素でも成立します。
顔出しが苦手なら、二択にしないで段階を選ぶ
この相談では、率直な本音も出てきました。
「一回自分の顔出るのはちょっといや……きついなって、やっぱ思っちゃった」
最初にそう感じない人のほうが少ないと思います。ただ、この方はセミナー登壇の経験がある方でした。そこで私はこう答えました。
「セミナーで話してるじゃないですか。でもなんかご本人が出た瞬間、こういうことを話してくれるんだなみたいな、なんかそこにつながると思うんですよね」
それに、映るというのは真正面のアップだけを指しません。「別に全部真正面とかじゃなければ横向いてたりとか、いろいろ画角はあるわけじゃないですか」。
やる・やらないの二択で考えると、判断はたいてい「やらない」側へ落ちます。実際にはその中間に、選べる幅が何段階もあります。
専門用語をそのまま使うと届かない
伸びない理由として意外に多いのが、言葉の選び方です。
専門を持つ人ほど、業界の用語で説明します。それがもっとも正確だからです。ところが、「まんま伝えちゃうと伝わらない」。
そのため原稿を書く段階で、「学んでない人でも分かる、そういう言葉に変えて投稿文を作っていく」ようにしています。狙いは中身を削ることではなく、入口の幅を広げる作業です。
厄介なのは、業界用語が書き手本人にはまったく難しく感じられない点です。だから自分では見つけられない。ここは一人で直すのがもっとも難しい部分だと思います。
見た目より先に確認したいチェックリスト
デザインに着手する前に、次の項目を確認してみてください。
- 誰に何を伝えたいか、一文で言えるか
- 参考にしているアカウントの完成度に、公開の基準を引きずられていないか
- 投稿文に、その分野を学んだ人にしか通じない言葉が残っていないか
- 顔出しを「やる/やらない」の二択で考えていないか
- 届けたい相手は不特定多数か、すでにつながっている人か
画像投稿とリール、どちらを選ぶか
見せ方の判断も原則は同じで、届く形を先に選びます。
現場で見ている限り、「最近確かに画像でそんなに伸びてる人って、あんまりいないなって思うんですよ」。ですのでこれから立ち上げる場合は、「基本的にはリール投稿のみがいいと思うんですよね」。
もちろん例外もあります。「限定的なコミュニティがあって、自分が100人200人くらいのコミュニティ運営してて、そこにその人に対しての情報提供とかだったらありだと思うんですよ」。
まだ出会っていない人へ届けたいのか、すでに関係ができている相手へ渡したいのか。その違いで最適解が入れ替わるだけです。
まとめ
- SNSが伸びない原因は、クオリティ不足よりも「見た目から決めている」順番にあることが多い
- 顔出しも見せ方も二択ではなく、画角や公開範囲といった中間の選択肢がある
- 業界用語は書き手が気づけないので、学んでいない人に通じる言葉へ置き換える
D-thermo株式会社は、販促物の制作からSNSの投稿設計までを手がけています。整えているのに反応が薄いという状態が続いているなら、デザインではなく伝える中身の側に原因があるかもしれません。そうしたご相談も受けています。